イスラム文化に焦点を当てたお祭り「第2回アラビックフェスタ関西」(主催:アラビックフェスタ関西実行委員会)が4月19日、京都市左京区のkokoka京都市国際交流会館で開催された。このフェスタの狙いは、イスラムの料理、ダンス、アートを体感してもらうことで、「イスラム諸国を旅した気分になれる」(主催者)というもの。各ブースに行列ができるほど大盛況だった。
出展したのは、カタールで仕入れた雑貨を販売する「スークワキーフ京都支店」、エジプト雑貨を扱う「バシャーイル」、パレスチナ産オリーブオイルや雑貨を販売する「ZAHARA」など。国際協力NGOからはシリア支援団体「サダーカ」や「日本国際ボランティアセンター(JVC)」も、アレッポせっけん、デーツ(ナツメヤシ)、パレスチナ刺繍のポーチなどを販売した。
ユニークだったのは、イスラム教の解説だ。録音した音声ではなく「生」のアザーン(イスラム教徒に礼拝を呼びかける声)を流した後、大阪府在住のマレーシア人、ゾルカナイン・ビン・ハサン・バセリさんがイスラム教の礼拝の仕方を紹介した。参加者からは「さきほどの歌(アザーンのこと)の意味は何か」「コーランは学校で勉強するのか」などの質問が出た。
これに対してゾルカナインさんは「アザーンは歌のように聞こえるかもしれないが、歌ではなく、礼拝の呼びかけだ」、「マレーシアでは、小学校から高校まで11年の学校教育でイスラム教を学ぶ。コーランの勉強もする」と答えた。
ゾルカナインさんは毎週土曜日、神戸市中央区の神戸モスクでガイドを務めている。モスクはイスラム教徒でなくても見学可能だ。
このほか人気を集めたのは、アラビア書道で名前を書いてもらえる「日本アラビア書道協会」のブース、アラブの民族衣装が試着できるコーナー、ヘナ(砂漠で育つ植物)のペーストを使って自分でボディアートを描くコーナーなど。
屋外には、ミーゴレン(焼きそば)をはじめとするインドネシア料理や、ホレシュテ・ゲイメ(豆シチュー)などのイラン料理が味わえる屋台が登場。夜になると、立食パーティーやベリーダンスショーなどが参加者を楽しませた。