外務省は6月22日、「海外在留邦人実態調査」を発表した。これによると、海外で暮らす日本人の数は2014年10月1日時点で129万175人と、前年から3万1912人(2.5%)増え、過去最多となった。全体の22%(28万8170人)が20歳未満で、40代21%、30代19%、60歳以上14%と続く。20代は11%(14万6913人)と世代別で最少。とくに「20代男性」の少なさが目立ち、全体の4%(6万2990人)にとどまった。
地域別にみると、在留邦人の37%(47万7507人)が北米に住む。次いでアジア29%(37万9498人)、西欧16%(20万4711人)。在留邦人の数が前年比で最も増えたのは中米(6.8%増)で、中東も3.2%増加した。対照的に南米は3.1%減少した。
在留邦人の男女比は全体では男性48%、女性52%。その割合は地域によって大きく変わる。女性の比率が高いのは大洋州(63%)と西欧(61%)。低いのはアジア(38%)とアフリカ(44%)。中東は50%だった。
在留邦人が最も多い国は米国の41万4247人(32%)。以下、中国13万3902人(10%)、オーストラリア8万5083人(6.6%)、英国6万7258人(5.2%)、タイ6万4285人(5.0%)の順。この5カ国で全体の6割を占めた。12年をピークに在留邦人が減る中国は前年比0.9%減。一方、フランス、シンガポール、タイはそれぞれ18%、16%、8.5%増えた。
外務省は同時に、「海外進出日系企業実態調査」の結果も発表した。14年10月1日時点で海外に進出する日系企業の総数(拠点数)は6万8573拠点で、前年から7.5%(4796拠点)の増加。過去最多となった。
日系企業の総数を国別でみると、中国が全体の48%、3万2667拠点で断トツ。米国11%(7816拠点)、インド5.7%(3880拠点)、インドネシア2.6%(1766拠点)、ドイツ2.5%(1684拠点)、タイ2.4%(1641拠点)が続く。