オックスファム、「金の売却益で途上国を支援する」IMFCの決定を歓迎

国際通貨基金(IMF)が開いた国際通貨金融委員会(IMFC)の議論を受け、オックスファムは10月13日、IMFCについての評価・見解を発表した。

■保有する金(ゴールド)の売却益を通じた低所得国支援について

・オックスファムは、IMFが保有する金の売却を通じて得た特別益の11億ドル(約862億円)を低所得国の支援に充てるというIMFCの決定を歓迎します。これにより貧困国は、多くの国民の暮らしを脅かしている食料価格高騰をやり過ごすための、貴重な資源を得ることになります。

・IMFはまた、特別益の残りの27億ドル(約2116億円)の配分についても承認を得ようとしています。ここまできたのですから、あと一歩を踏み出すべきです。欧州の経済危機の影響を受けている途上国を支援することは、倫理上の命題です。

■クオータ(IMFへの出資割当額)および統治機構(ガバナンス)改革について

・進められている改革プロセスはそもそも不十分なものであり、それすらも先送りすることは、IMFの正統性そのものに関わる問題です。

・このクオータ改革プロセスは、中国のIMFの第三出資国への台頭につながる、重要な動きです。

・しかし、この改革の結果、いくつかの新興国は発言権を失うことになります。南アフリカとナイジェリアは、改革承認後は以前に比べて投票権が縮小されることになり、ベルギーの投票権よりも小さいものとなります。