食事の前にはきちんと手を洗う
■バンクー
バンクーは、キャッサバとトウモロコシの粉を練って作る。食感はやわらかく、小麦粉の風味とちょっとした酸味があるのが特徴。色は白く、形は丸っこい。ガーナ人の間ではフフと張り合う人気ぶりだが、酸味のせいで苦手という外国人は多い。
フフと同じく、肉や魚入りのスープにつけて食べる。地元でポピュラーな食べ方は、ドロッとしたオクラやトマト、パームオイルを使ったシチューとの組み合わせ。
■ケンケ
ケンケは、バンクーと同様、キャッサバとトウモロコシからできている。バンクーよりも酸味が強く、外国人へのウケはいまひとつだ。私も最初はケンケが苦手だった。でも慣れるとクセになる。魚や肉入りのスープと合わせて食べてもいいが、私のイチオシは、揚げ魚とペッパー(トウガラシ)、シトーと呼ばれる香辛料との組み合わせ。ヴォルタ州のヴォルタ湖(世界最大の人造湖)で採れるティラピアと呼ばれる魚との相性が抜群。
ケンケは、材料も作り方もバンクーとほぼ同じだが、最後にトウモロコシの葉で包んで蒸す。このひと手間で酸味が増す。トウモロコシの葉で包んだケンケを「ガ・ケンケ」と呼び、これは、首都アクラのあるグレーター・アクラ州で暮らすガ族の民族料理。また、セントラル州に住むファンテ族は、バナナの葉で包んだ「ファンテ・ケンケ」を食べる。ファンテ・ケンケはガ・ケンケと比べて酸味が少なくてやわらかい。
ケンケはまた、手で潰して、そこに砂糖とミルクまたは冷たい水を加えれば、スイーツとしても楽しめる。これはアイスケンケ、またはマッシュドケンケと呼ばれる。