「ふりかけ」がフィリピン・セブで流行るかもしれない。セブ市のカルボン・マーケットで4~56歳の42人を対象に、ふりかけはおいしいか、「シャケ」と「のりたま」どちらの味が好きかというアンケート調査を実施した。試食したフィリピン人42人すべてが「おいしい」と回答。このうち23人が「シャケ」を、19人が「のりたま」をより好む結果となった。
男女別にみると、女性にはシャケ(女15:男8)が、男性にはのりたま(男13:女6)が人気だった。調査に使ったのは、永谷園の「超ふりかけ これぞ、焼鮭」と丸美屋の「のりたま」。
ウェスト・ゴロルド・ホテル・セブの従業員マイケル・アニェロさん(33)は「(ふりかけは)甘くておいしい。フィリピンにはない味。オンリーワンだ」と気に入った様子。フィリピン料理は甘い味付けが多いので、味覚にマッチしたのかもしれない。フィリピンでシェア1位のファストフードチェーン店ジョリビーは、ライスを22ペソ(約55円)で販売しているが、彼は「(ふりかけご飯がもしフィリピンで売っていたら)30ペソ(約75円)でも買いたい」と話した。マーケットには「50ペソでも買う」と語る女性(21)もいた。
フィリピンではコメが主食だ。米国農務省によると、消費量は年間1285万トンで世界6位。日本の825万トンをしのぐ。1人当たり換算では、フィリピン人は日本人の約2倍のコメを食べる。フィリピンのマクドナルドやケンタッキーフライドチキンなどでも実際、ハンバーガーだけでなく、ライスも単品で販売している。ファストフード天国フィリピンに、ふりかけご飯がランチとして登場する日が来るかもしれない。
今回調査したカルボン・マーケットは、セブ市のダウンタウンに位置する庶民の市場。屋台で、野菜、魚、フルーツ、雑貨、洋服などの生活必需品を安価で売っている。治安が悪く、昼でもスリが多発する地域。物乞いする老人もいた。(森彩香)