フィリピン人は漬物さえ甘くする! 「たくあん」はしょっぱすぎて不人気

国民が大の甘い物好きといわれるフィリピン。この国で食べられているパパイヤの漬物「アチャラ」と、日本のたくあんをセブ市民28人に食べ比べてもらった。

その結果、アチャラを好きと答えたのは14人。たくあんは7人、どちらも好き(決められない)が5人だった。アチャラの圧勝だ。男女別に見ると、男性は好みが比較的分散。それに対して、女性でたくあんの方が好きと答えた人は1人。決められないは1人だった。

アチャラの方が好きと即答した18歳 の女性は「(アチャラを好きなのは)甘いから。たくあんはしょっぱくてすっぱい」と語った。アチャラが好きと答えたほかのフィリピン人も同じ意見が多かっ た。中には「しょっぱい!」と言ってたくあんを吐き出した人や捨てた人も。日本では漬物はすっぱい味が定番だが、フィリピンでは異なるようだ。この国では 漬け物さえも甘い。

一方、たくあんの方が好きと答えた23歳の男性は「今までたくあんを食べたことがなかったが、とても美味しい。店で売っていたら、100グラム50ペソ(約125円)で買いたい! もうひとつ食べていい?」と興味津々。フィリピンで大根は1キログラム20ペソ(約50円)。 この男性にとって、たくあんは魅力的な食べ物のようだ。そのほか、「韓国料理の味のよう」「韓国レストランで食べたことがある!」という意見も。フィリピ ン人にとって“黄色い大根”は見慣れない物体。たくあんの見た目について「色はナイス」「熟していないマンゴーみたい!」「これは本当に大根? マンゴーの漬物だと思った!」など口々に感想を述べた。

アチャラとは、肉や揚げ物のサイドディッシュとしてフィリピンでよく食べられる漬物。まだ熟していない青パパイヤを細切りにし、人参やタマネギなどと一緒に 漬け込む。驚くことに、レシピによっては酢と砂糖を同じ分量使うものもある。これがアチャラの漬物らしからぬ甘さの原因だ。もしたくあんに砂糖をまぶし甘 くすれば、フィリピンでも売れるかもしれない。

青パパイヤの漬物「アチャラ」

青パパイヤの漬物「アチャラ」

甘いもの好きで野菜をあまり食べないフィリピン人の食生活は、生活習慣病の増加を引き起こしている。フィリピンの死因の一位は心疾患だ。病気をきっかけに低所得の家庭がさらなる貧困に陥るケースも少なくない。