フィリピン・セブで健康への意識が高まってきた。フィリピンのえびせん「オイシ」と日本の「ふわっと」(米粉からできたえび風味のスナック。岩塚製菓製)のどちらが美味しいかをセブ市内のカルボンマーケットで22人を対象に調査したところ、結果は五分五分だった。ただ特筆すべきは、「ふわっと」が好きと答えた人の間ではその理由について「オイシは塩辛い。食べ過ぎると体に悪影響だ。病気になるのでは?」という意見が少なからず挙がったことだ。22人のうちほとんどが「私は、健康を意識している」と断言した。
健康管理のための方法として回答者が挙げたのは「食生活に気を配ること」と「運動をすること」の2つだ。
27歳の女性グレッチェン・セローテさんは「ジャンクフードは本当は好き。だけど、体に良くないから、我慢しているの。ナス、ホウレンソウ、かぼちゃなどの野菜をスープにして飲むようにしている」と話す。「健康は大事だよ。だって健康でなければ働くこともできないしね」
41歳の女性、テス・デビラさんは食べる野菜の品質にまでこだわっている。「有機野菜を食べるようにしているの」。30歳の男性ジャネスファー・ロシマさんは、甘いもの・しょっぱいものは控えめにし、バランスをとるように心がけているという。
健康増進を目的に運動を実践している人も意外に多い。ジョギング、バスケットボール、セパタクロー(東南アジアで人気のスポーツ。ボールを手ではなく足や頭で扱う点ではサッカーを連想させるが、バレーボールと同様、境界にネットを置いたコートを使用することから「足のバレーボール」とも呼ばれる)、バレーボール、ダンスなどだ。セブ市内では時折、ジョギングする人がいる。「ダウンタウンに行ったときはジョギングをしている人々をよく見かける」(テスさん)
カルボンマーケットで聞き取りした人の中の男性の多くは「バスケットをやっている」と答えた。フィリピンではバスケットボールが人気ナンバーワンのスポーツだ。
またセブでは2013年ぐらいから、コロンビアのズンバが流行している。ズンバは女性も気軽に始められるスポーツと注目を集めている。
ただ健康に気を配りたくても、「運動をする時間がない」との声もある。その理由は仕事と子育てが忙しいからだ。「しない」というより「できない」というのが実情なようだ。