TICAD VI会場にお土産コーナー「マサイ村」、日本人は見るだけで買わない

第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)の本会議場の敷地内に設けられた土産物コーナー「マサイ村」の入り口(ケニア・ナイロビ)

ケニア・ナイロビで開催された第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)の本会議場「ケニヤッタ国際会議場(KICC)」の一角に、「マサイ村」というお土産コーナーがある。TICAD VIの参加者にお土産を売る目的で作られたものだが、出展者のひとりで、ナイロビ南部から来たというケニア人男性は「日本人はお土産を見るだけ。買ってくれない」と不満を口にする。

ケニア人男性によると、8月27日にマサイ村を訪れた日本人は500人ほど。そのうちお土産を購入していったのはわずか2人だった。率にして0.4%。

この男性は普段、ナイロビ南部で土産屋「マサイ骨董店」を経営している。毎日50人ほどの観光客が来て、売れ行きは上々だという。「骨董店でお土産を買っていく観光客の中には日本人もいる。気前良くたくさん買ってくれる人も少なくない。マサイ村では、マサイ骨董店で同じ値段で同じものを売っているのに、なぜか売れない。不思議だ」と首をひねる。

ちなみにこの男性は「TICADが何の略なのか知らない。ケニア政府のホームページを見て、出店を決めた」と言う。これまで、2015年12月にナイロビで開かれた世界貿易機関(WTO)の会議や7月の国連貿易開発会議(UNCTAD)にも出店した。「売れ行きは良くないが、TICAD VIが今までで一番大きなイベントだ」

マサイ村には、主にナイロビ市内のお土産屋から約30店が出店。鞄、彫刻、絵画など、観光客が好む商品が並ぶ。TICAD VIが8月28日午後に閉幕した後も、マサイ村はお土産を物色する人でにぎわいを見せていた。