“タナカ女子”はカワイイ! ミャンマー男性40人に好みの顔を聞いてみた

頬にだけタナカをかわいく塗る“タナカ女子”。ミャンマーの男性はグッとくるそうだ

ミャンマーの伝統的な化粧といえば、タナカだ。タナカは、タナカという木を原料とする天然の化粧で、日焼け止めや保湿の効果もある。韓国やタイのドラマの流行に伴い、特に最大都市ヤンゴンでは近年、外出する際にタナカを顔に塗る女性は減ってきた。ミャンマーの男性たちは女性の化粧の変化をどう思っているのか。ヤンゴン中心部にあるバハマンドゥーラ公園で、「スッピン」「タナカを使わない西洋的なメイク」「タナカを頬にのみ塗った顔」「タナカを全体的に塗った顔」のどれが一番好きか、を男性40人に聞いてみた。

好きな顔でダントツ1位(40人中38人)となったのは、タナカを頬のみに塗った顔。対照的に最も嫌いな顔1位は、タナカを全体に塗った顔(20人)だった。タナカの塗り方で明暗を分けた。西洋的なメイクが最も嫌いと答えたのは11人。スッピンが最も嫌いなのは9人。

タナカを頬のみに塗った顔が好きな理由を尋ねると、10人が「タナカはミャンマーの伝統文化だし、スッピンよりもかわいく見えるから」、7人が「タナカは女性の肌を美しくするから」と答えた。

24歳のミャンマー人男性は「タナカを塗った女性を僕は尊敬する。タナカはミャンマーを象徴するものだ」と言う。外国企業がミャンマーに進出し、海外の文化が次々と入ってくる中で、ミャンマーの伝統文化を守る“タナカ女子”に男性はグッときているようだ。

同じタナカ女子でも、タナカを顔全体に塗ると、男性からの評判は最悪だ。理由は「顔全体に塗るのは赤ちゃんのよう。大人の女性がするのはおかしい」(17人)、「田舎者っぽいから」(3人)など。

「頬っぺたにタナカを小さく塗るのが一番かわいい」と語るのは23歳の男性だ。最近のミャンマーでは一般的に、顔全体にタナカを塗るのは子どもまでで、20歳を過ぎると頬のみに塗るようになる。また農作業をする地方の女性はタナカを顔全体に大きく塗るが、都会の女性が塗るのは頬の一部分だけだ。ミャンマー中部のマグウェ管区から来た22歳の男性は「母や地元の友人はタナカを顔全体に大きく塗っていたが、ヤンゴンではそのような女性はあまり見かけない」と言う。

「タナカを頬にのみ塗った顔」は、頬のみに塗っているように見えて、実は見えないほど薄くしてタナカを顔全体に塗っている。日焼け止めの役割として薄くタナカをのばし、飾りとして頬のみに二度塗りするのがミャンマー女性のオシャレだ。

タナカではない西洋的なメイクに対しては「きれいだけれど、肌に悪い」(14人)、「化学的な物質でできていて、嫌い」(6人)、「美しいけれど、外国人をコピーしている。自分たちの文化ではないからそれほど好きではない」(4人)との意見があった。「タナカではなく、西洋的な化粧が最もきれい」と答えたのは16歳の男性2人だけだった。

64歳の男性は「10年ほど前までの女性の肌はきれいだった。最近は韓国ドラマの女優のような化粧を若い女性がするようになって、肌が汚くなった」とミャンマー女性の肌の変化を語る。