
少数民族への弾圧に警戒
デモの参加者には、カレン民族同盟(KNU)の旗を掲げたり、カレン族の伝統衣装をまとったりしている人が目立った。
ソーリンセインさんは、エーヤワディー出身のスゴーカレン族だ。日本ではホテルで働く。「軍事政権はまた、少数民族を抑圧するのではないかと心配です。カレン族はもう戦争したくない」と悲痛の表情を見せる。
ミャンマーでは、1948年の独立直後から少数民族の武装勢力が国軍との戦闘を続けてきた。2015年にKNUなど8つの勢力が全土停戦協定に署名し、紛争状態が終結したばかりだ。
軍政の異常さに気づいた
「私の周りには民主主義を求める抗議デモに対して理解してくれる日本人がたくさんいます。デモをさせてくれてありがとう」。日本在住6年で、東京・五反田で会社員をしているアウン(仮名)さん(33歳)は涙をこらえながらこう語る。
ジンマーさんは「ミャンマーから出て、民主主義国家(日本)に来て初めて、軍政の異常さに気づきました。日本にいるミャンマー人の方が民主主義の大切さをよくわかっています。ミャンマーの平和を応援してくれる日本人もたくさんいます」と話す。「NLDが圧勝した昨年(2020年)11月の総選挙の結果と、軍の暴力行為をどうか認めてください」と日本人に訴えかけた。

赤と白のストライプ柄のワンピースやシャツに鉢巻姿がカレン族の伝統衣装。左上に太陽と太鼓の絵があり、左側に赤白青の横しま模様がある旗がカレン民族同盟の旗。その真ん中にある赤い旗は、1948~1974年に使われたビルマ国旗
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