関西在住ミャンマー人が日本語メロディーで民主化回復を訴え! 「忘れてない 悲惨な歴史」

中之島公園に集まった抗議集会の参加者ら。手にする花束には「平和」の意味が込められている

得をするのは軍の上層部だけ

大阪の専門学校でアニメーションを学ぶピョーさん(27)は、コロナ禍で集会に参加することに自分も不安を感じている。だが、アウンサンスーチー氏やウィンミン氏など、拘束された大勢の人たちが解放されて平和になるまでは抗議をやめられないという。

「ミャンマーにいる家族は危険を冒してまでデモに参加している。なのに(日本にいて安全な)自分が何もしないのはおかしい。結果がどうなるかは分からないけれど、日本からできることがある限りミャンマーのために声をあげ続ける」と話す。

集会の参加者のひとりで、通訳の仕事をする来日11年目のウィンさん(41)は「今の若者や生まれてくる子どもの自由を奪ってほしくない」と集会に参加した。

ウィンさんは軍事政権下のミャンマーで暮らした経験をもつ。言論の自由が奪われる恐ろしさは身に染みている。

「何かを言えば(自分の身が)どうなるか分からない」。そんなかつての出来事が、今のミャンマーでも起きている。SNSで国軍を批判して逮捕・拘束される人も数多くいる。

「軍事政権になって得をするのは軍の上層部だけ。結局苦しむのは国民」とウィンさん。日本で集会を開くことで日本政府がミャンマーに対して行動を起こしてくれることに期待する。「自分たち(日本)と関係ないと思わずに、少しでもミャンマーの現状に関心を持ってほしい」と話す。

アウンサンスーチー氏率いる「国民民主連盟(NLD)」のシンボルカラーである赤い服を着て右手を挙げるのが、「カバマチェブー」の日本語歌詞を作った醤油さん(写真中央)

アウンサンスーチー氏率いる「国民民主連盟(NLD)」のシンボルカラーである赤い服を着て右手を挙げるのが、「カバマチェブー」の日本語歌詞を作った醤油さん(写真中央)

新型コロナウイルス感染予防対策で、抗議集会の参加者は検温と手指の消毒をする

新型コロナウイルス感染予防対策で、抗議集会の参加者は検温と手指の消毒をする

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