「国際社会はミャンマーへの関心が薄い。だから女性自らが前に立って国際社会に訴える」と話す在日ミャンマー人たち。喫煙所にいるスモーカーや歩行者に向けて“路上ライブデモ”をする(東京・池袋)
NLDは国軍を甘く見ていた?
今回のクーデターについてウィンさんはこう持論を展開する。
「(ミャンマー国軍がクーデターに踏み切る前に、アウンサンスーチー氏が率いる)NLD(国民民主連盟)政権にできることはあったはずだ」
クーデターを起こした理由として国軍は、NLD政権が圧勝した2020年11月の議会選挙の集計作業に不正があったと主張する。再三にわたって「不正があった」とミャンマー選挙管理委員会(UEC)に訴えていたが、NLDは取り合わなかった。
これについてウィンさんは「二重投票防止のために、投票が終わった有権者には、日本製の消せない特殊インクで小指に印をつけていた。不正があるという言い分は理解できない。選挙に不正がなかったことを証明する明確な証拠を、UECが国内外に示していれば、軍事クーデターや国軍による虐殺行為は防げたかもしれないのに」と悔しそうな表情をのぞかせる。
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