大学への進学率で大きな差
就学率や識字率などを網羅する「教育」では、121カ国が0.95以上、64カ国が0.995以上と、ほとんど平等に近い。
ワースト10に名を連ねるのは、アフガニスタン(0.51)、チャド(0.59)、コンゴ民主共和国(0.66)、ガイアナ(0.68)、イエメン(0.72)、ニジェール(0.73)、ベナン(0.73)、マリ(0.76)、アンゴラ(0.76)、トーゴ(0.78)。すべて途上国。アフリカが7カ国を占めた。
こうした国は識字率が低い。たとえば中部アフリカのチャドでは、読み書きできる人の割合は、男性で31.3%、女性はその半分以下の14%だ。貧しさから子どもたちは、教育を受けるよりも、家族のために働かないといけない現状がある。
また途上国と先進国の格差が大きいのは高等教育だ。チャドでは、大学などの高等教育を受ける男性が5%いるのに比べ、女性は1.5%と男性の3分の1以下。これに対して先進国では、女性の進学率が男性を超えるところもある。ノルウェーの進学率は女性で97%、男性で70%だ。
健康格差がひどいのは中国・インド
健康寿命や出生率などの「健康と生存」はすべての国で0.9を上回った。男女はほぼ平等。全体のスコアは0.956と、前年の0.957から0.01下がった。
ワースト10は中国(0.93)、インド(0.94)、アゼルバイジャン(0.94)、パキスタン(0.94)、ベトナム(0.95)、カタール (0.95)、アルメニア(0.95)、アフガニスタン(0.95)、モルディブ(0.96)、アルバニア(0.96)。
こうした国では、女子よりも男子を好んで産みたがる傾向がある。女児を妊娠したとわかると中絶することもあり、アルメニアで女子が生まれる割合は男子の89%にとどまる。