「安全な日本にいるから声を上げる!」 ミャンマー人・日本人50人が大阪駅前で反軍政デモ

ミャンマーの国旗と並んで、米国で1990年に作られたビルマ連邦国民連合という亡命政府の旗も掲げたデモ参加者ら

関西在住のミャンマー人や日本人の有志約50人は7月11日、反軍政とアウンサンスーチー氏らの解放を訴えるデモ行進を実施した。大阪のホテルに勤務するヤンゴン出身のメイタンダさんは「ミャンマーでは今、軍の監視が厳しくてデモもできない。安全な日本に住んでいる私たちが声を上げて、ミャンマーで苦しんでいる人たちを勇気づけたい」と語る。

国民防衛隊に入りたい

「ミャンマーの軍事政権は」「認めない!認めない!」

「国民への攻撃を」「やめろ!やめろ!」

「拘束された住民を」「解放せよ!解放せよ!」

リーダーの掛け声にあわせて、声を上げるデモ隊。日本語、英語、ビルマ語の3カ国語で反軍政や拘束された人々の解放を訴える。

全員がマスクを着用し、三本指を掲げる。「国家統一政府(NUG)を支持する」「ミャンマーで保護する責任を(R2P)」と書かれたプラカードを掲げる人もいる。

デモ行進のルートは大阪市役所前を出発して、梅新東の交差点を西に曲がり、西梅田公園までの約2キロメートル。梅雨の中休み、気温33度のじめじめした中で1時間、シュプレヒコールを上げ続けた。

メイタンダさんは「ミャンマーの民主化を願う気持ちは在日ミャンマー人も変わらない。安全な日本に住む私たちがミャンマーの同士の代わりに声を上げなければならない」と力強く語る。

「自分にできることは、デモに参加したり、お金を集めたりすること。少ししかできないが、今できることに集中する」。こう話すのは、ヤンゴン出身で京都在住3年目のウィンさんだ。現在は整備士の専門学校に通い、来年は日本での就職を見据える。

ウィンさんが日本で勉強している間、友人たちはミャンマーで政府軍と戦っている。そう考えると歯がゆさも感じるという。

「(ミャンマーにいる)僕の友だちは『自分が死んでも未来のミャンマーのためになるのなら』と夢をすべてあきらめて、NUGが設立した国民防衛隊(PDF)に入隊した。今は、カレン族やカチン族などの少数民族の武装グループの基地で訓練を受けている。僕もミャンマーにいたらPDFに入っていただろう。みんなと一緒に戦えないのが悲しい」

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