国際平和デーでアート360が描いたミューラル「ア・チョイス・フォー・ピース」。南スーダンなどで平和構築活動をするデファイヘイトナウが必要な資金を出した
ミューラルがSNSで拡散
視覚に訴えかけるミューラルの影響力は大きい。スラムの住民はミューラルの前で立ち止まり、友人と一緒の社会問題についてディスカッションを始めるという。
また住民たちは携帯電話で写真を撮り、自分のSNSに投稿。それを友人たちがシェアしたり、リツイートすることで、アート360のメッセージは世界中を駆けめぐる。アート360が自団体のフェイスブックページに投稿したホールドアップのミューラルには1000以上の「いいね!」が付いた。
ミューラルの影響力を使ってアート360は別の活動も始めた。そのひとつが子どもを対象とするアート教室だ。ミューラルを見て興味をもった子どもたちにアーティストが絵の描き方を教えるのだ。24人ほどの子どもが現在、アート360のアート教室に通っている。
「アートは人を引き込む力がある。ミューラルを通じて社会問題を訴えるのと同時に、アートの価値も高めたい」とオチエンさんは語る。(続く)
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