【キベラスラムで闘う人たち⑥】スラム発のタレントプロダクション! FBライブでアーティスト売り込む

オンラインのイベント中、動画を確認するオチエンさん(上)

キベラの半分近くがアーティスト

だがナネ・エクスペリエンスの経営状況は厳しい。観客が無料で視聴するオンラインイベントでは収入が得られないからだ。出演するアーティストからも出演料をとっていない。マネジメント会社からアーティストの紹介料をもらっているものの、大きな収入にはならない。

オンラインイベントを開催するには、スピーカーやマイクといった音響備品のレンタルやMC・DJへの支払いで7000ケニアシリング(約7000円)かかる。オチエンさんを含むナネ・エクスペリエンスのスタッフがお金を持ち寄ってイベント費用を捻出しているのが現状だ。

財政的には火の車。だがオチエンさんはへこたれない。キベラのアーティストたちの才能に自信を持っているからだ。

「200万人が住むといわれるキベラの7人に3人は(ミュージシャンやダンサーといった何かしらの)アーティスト。ポテンシャルは計り知れない。将来はテレビチャンネルを持ち、もっと多くのアーティストを紹介したい」とオチエンさんは将来の夢を語る。(続く

オンラインイベントの前、フレームを確認するオチエンさん(右)らスタッフ。会場は友人のゲストハウス、カメラは携帯電話を使う

オンラインイベントの前、フレームを確認するオチエンさん(右)らスタッフ。会場は友人のゲストハウス、カメラは携帯電話を使う

電波が悪くてイベントがストップ。頭を抱えるオチエンさん(左)

電波が悪くてイベントがストップ。頭を抱えるオチエンさん(左)

配信が止まっている間、マイクを使って歌いだす近所の子どもたち

配信が止まっている間、マイクを使って歌いだす近所の子どもたち

スピーカーやマイクなどの音響機器は毎回レンタルだ

スピーカーやマイクなどの音響機器は毎回レンタルだ

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