2022年のジェンダーギャップ指数、世界トップ20に途上国が7カ国ランクイン!

アフガニスタンと日本は同レベル?

断トツで最下位(146位、0.435)となったのが、イスラム主義組織タリバンが2021年8月に全権を掌握したアフガニスタンだ。

国政で女性議員が占める割合は27.0%、女性閣僚の割合は6.45%にとどまる。ただ注目すべきは、この数字は日本(116位、0.65)の9.7%、10.0%と比べるとむしろ悪くないレベルであることだ。

アフガニスタンの場合、政治だけでなく、教育や経済の分野でも女性の参加・進出も遅れている。中等教育(中学、高校)に登録した生徒の割合は男性の70.05%に対し、女性はわずか40%(年齢が高くても在籍する生徒がいることから全体で100%を超える)。専門性や技術をもった労働者に女性が占める割合もたったの19.49%(日本はデータなし)。さらに女性が経営トップの会社は全体の4.7%しかない(日本はデータなし)。

また健康面では、性に基づく暴力を一生涯で受ける女性の割合は60.8%にものぼる。妊産婦死亡率が10万人当たり638人ときわめて高いのも女性にとって死のリスクが大きいことを意味する(ちなみに日本は5人)。早婚の割合も35%(日本は0.6%)と高い。

女性の85%が性暴力を受ける国

ワースト2位(145位、0.564)のパキスタンでも女性の立場は低い。政治の分野からみると、国会議員に女性が占める割合は20.5%、女性閣僚の割合は10.71%と最低レベル。ただいずれの数字も日本を上回る。

教育の分野では、中等教育(中学、高校)に登録した生徒の割合は男性47.9%に対し、女性は41.59%(さまざまな事情から全体で100%にならない)。専門性や技術をもった労働者に占める女性の割合になるとわずか23.39%だ。また女性が経営トップの会社は全体のわずか6%しかない。

さらに最悪なのは、性に基づく暴力を一生涯で受ける女性の割合が85.0%と異様に高いことだ。妊産婦死亡率は10万人当たり140人。早婚は13.4%。

ワースト3位(144位、0.575)のコンゴ民主共和国では、女性の国会議員の割合は12.8%、女性閣僚は17.78%。これも日本より上だ。女性が経営トップの会社は全体の10.8%。専門性や技術をもった労働者に占める女性の割合は24.38%。

教育面でもいまだに格差が残る。中等教育(中学、高校)に登録した生徒の割合は男性56.26%に対して女性は35.98%だ。

このほか、性に基づく暴力を一生涯で受ける女性の割合は50.7%、妊産婦死亡率は10万人当たり473人、早婚は23.9%。

ジェンダーギャップ指数(男女格差が大きい国)下位30カ国。目につくのは中東・北アフリカ(MENA)とサブサハラアフリカ。先進国の日本はワースト31位だった

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