【Yalla!女子大生のドバイ留学日記⑤】探し続けて4カ月、UAE人はどこにいる?

ドバイの旧市街にある、アラブ首長国連邦(UAE)の文化を観光客に紹介する施設「シェイクモハメッド文化理解センター」の建物。古い建物をリノベーションしたもの。薄茶色の壁は、もともとは白いサンゴで覆われていて、長年の日焼けで色が変わったという

結婚式は純白ドレス!

食事をしながら女性ガイドから聞いた話でとくに興味深かったのは、エミラティの服装。たとえば、女性が羽織るアバヤの下は基本的に自由らしい。女性ガイドは「今日はTシャツに白のジーンズを着ているわ」と言っていて、私は「結構ラフな服装なんだな」と驚いた。

さらに衝撃を受けたのは、今どきの結婚式ではエミラティの女性は西洋式の純白のウエディングドレスを着ること。てっきり私は、普段より豪華な飾りがついたアバヤを着るのかなと思い込んでいた。

「じゃあウエディングドレスを着てスカーフを巻くの?」と私が女性ガイドに聞くと、「違うわ。結婚式は男女別々で挙げるからスカーフは必要ないもの」と返ってきた。

男女別なら、新婦側の式に集まる親族や友人も女性だけなのでスカーフの出番はないということらしい。聞く話がどれも新鮮でわくわくする。

また男性の場合、最もフォーマルなスカーフの巻き方はこうだ。白い小さな帽子をかぶって、白無地のスカーフを巻き、その上に黒い輪っかを乗せる。ドバイの街中で私がよく見かける、赤と白のチェック柄のスカーフはサウジアラビア由来とのこと。これまで私が抱いていた疑問がスルスルと解けていく。

男性が着る白いカンドウーラには粋なエピソードも。昔のエミラティの男性は長旅に出る際、自分の恋人や妻が愛用する香水を白い紐の先っぽにつけ、それを首元のボタンから垂らしていたという。「ラクダに乗りながら愛する女性に思いを馳せていたのかな」と想像すると、何ともロマンチック。まさにアラビアンナイトで素敵だなと感じる。

素敵なことといえば、ツアーの最後にこんなこともあった。女性ガイドが、提灯のような入れ物の中で燃える炭の上から、乾燥させた虫を粉末状にしてお香を焚き始めた。少しの間、この入れ物を自分のスカーフの中に入れることで煙から香りを移す。ムスリムではない私たち参加者は、煙を手であおって服に香りをつける。帰り際も気分を良くさせくれる「エミラティ流おもてなし」。

私はUAEがすっかり好きになってしまった。(続く

アラビックコーヒーのお茶セット。コーヒーポット(写真左)とコーヒーカップ(写真右)。カップは、日本酒を飲むおちょこぐらいの小さいサイズで取っ手はない

アラビックコーヒーのお茶セット。コーヒーポット(写真左)とコーヒーカップ(写真右)。カップは、日本酒を飲むおちょこぐらいの小さいサイズで取っ手はない

センターに飾ってあった、昔のエミラティの結婚式の服装。男性は白い紐がついたカンドゥーラ(ワンピース型の服)、女性はドレスと黒いスカーフ。今どきの結婚式(男女別)で女性は、スカーフなしで純白のウエディングドレスを着るという

センターに飾ってあった、昔のエミラティの結婚式の服装。男性は白い紐がついたカンドゥーラ(ワンピース型の服)、女性はドレスと黒いスカーフ。今どきの結婚式(男女別)で女性は、スカーフなしで純白のウエディングドレスを着るという

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