ドバイで私が通う語学学校があるビルで、ピザの箱を片手にエレベーターを待つ、デリバリーサービス「Careem(キャリーム)」のインド人配達員。制服もバイクも緑
インド料理もいっぱい
インド人がこれだけ多いと、インド料理もあふれている。
カレーと一緒に食べるナンやチャパティ、パラタを出すインド料理屋。インドの混ぜご飯ビリヤニやスープを量り売りするスーパーのお惣菜コーナー。インドのお茶チャイや軽食のサモサを売る、メトロの駅構内にある喫茶スペース。ドバイ市内で生活していると、香水や汗のにおいにスパイスの香りが混ざったような場所もある。
たまに私も、おやつ代わりにサモサを買う。サモサはパイ生地の中に鶏肉や野菜などを入れて揚げた三角形の食べ物で、ひとつ1.5~2.5ディルハム(約60~100円)とお手ごろ。なかでも、カレー味のマッシュポテトのような具が詰まった、少し大きめのアルーサモサがお気に入りだ。
片手に収まるサモサは、仕事が忙しい労働者にとっても、おにぎりやサンドイッチのように手軽で腹持ちも良さそう。もしかしたらドバイで必死に働くインド人たちも、サモサを食べて故郷を思い出すのかもしれない。実際のインドを訪れたことはない私でも、ドバイに来てそんな想像を働かせるようになった。(続く)