お笑いユニット「おいでやすこが」が世界の飢餓問題を一から学ぶ! WFP協会のイベントで

おいでやすこがの2人が栄養測定バンドを巻いているところ。右がおいでやす小田、左がこがけん((c)JAWFP)

砂漠になったら終わりではない

イベントの中盤では、WFPエチオピア事務所で支援事業責任者を務める浦香織里さんが首都アディスアベバからオンラインで登壇。「食べ物が足りないところに食べ物を届ける緊急支援だけをやっていては終りがない。そもそもそういう状況にならないようにするために、長期的な支援を続けていくことが大切」と述べた。

長期的な支援の例として浦さんが挙げたのは、干ばつで砂漠のようになった土地に「ハーフムーン」という半円形の貯水池を掘る技術を現地の人たちに伝えることだ。土地が潤い、農地として再び使えるようになる。

半円形にする理由は、円形と違って貯まった水が周りに染み出しにくいこと。地面の傾きを計算して掘ることで、少ない雨水を効率良く貯められるという。

堀さんは「貯水池を作るというと、お金をかけて重機を使うイメージがある。でもこれなら、地域の人たちの今ある力で農業を再生させられる」と力説。こがけんは「なんとなく、一度砂漠になったらもう終わりだと思っていた。WFPの職員は現地の人たちと一生一緒に住むわけではない。だからその地域ではどんな生活の仕方が有効なのかを見つけて、一緒に新しいまちを作っていく感じだとわかった」と語った。

もうひとつ長期的な支援の例として浦さんが挙げたのは、給食の食材を地元で仕入れられるよう、学校や教育省にお金を出すこと。WFPが外国から調達した食料を届ける場合と比べて地元の経済が活性化し、農家の収入も上がるからだ。

こがけんは「(WFPの活動は)紛争や気候変動で地産地消のサイクルが回らなくなったところに ちょっとだけ手を貸すこと。それも最小限にすることがその国や地域のためになることがよくわかった」と語った。

チキンラーメンが途上国の給食に

イベントの最後には、国連WFP協会の広報担当である渡辺友紀子さんが登壇。同協会のキャラクター「レッドカップちゃん」のマークが付いた商品を買うと売り上げの一部が企業からWFPの学校給食支援に寄付される仕組みを紹介した。

レッドカップちゃんのマークがあるのは、日清食品の「チキンラーメン」やハウス食品の「とんがりコーン」など。おいでやす小田は「チキンラーメンはよく食べるのに全然気づかなかった。もっと大きく描いたらいいのに。レッドカップちゃんを知れただけでも今日はよかった」と話した。

同協会はほかにも、WFPへの寄付につながるアクションへの参加を呼びかけている(詳しくはホームページを参照)。こがけんは「日本語のわかりやすいサイトがあってよかった。たとえば寄付したいと思って開いたサイトが英語だったらそれだけで気持ちが折れるから。たぶんほとんどの人がそうだと思う。これならぼくも気軽に寄付できる」と述べた。

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