オーダーメイドのサンダル屋「ボースティール」の店主のボセ・ルックさん(右)と見習い2人。店先にある作業場で撮影。ハサミやトンカチなどの道具が机の上に置かれてあり、店の中にはミシンが一台ある(ベナン南西部のクッフォ県ザフィー村)
20歳で中学中退 トーゴで修行
ボセさんは、自身の貧しい過去の経験もあり、見習いに対して強い思いを抱いている。
お金がなくて20歳で中学校を中退した。靴への愛が強く、自ら隣国トーゴの靴屋へ行き、3年間靴作りの修業を積む。23歳で帰国して今の店を構え、以来およそ10年間サンダルを作り続ける。「自分のような、学校に通えなくなった子どもに、稼げる術を身に付けさせてあげたい」とボセさんは言う。
このサンダル屋を巣立った見習いたちの多くはボセさんのように自分の店を構え、サンダルや靴を作る。ボセさんの店の近くに店をオープンした元見習いもいる。
「ライバルになることも多い。でも一人でも多くの職人を育てて、オーダーメイドサンダル・靴の産業をもっと元気にしたい」とボセさんは笑顔で語る。
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