マッサージ求道者もびっくり!? コロンビアの“ディープなマッサージ”を体験してみた

『Global Media Camp in コロンビア』で滞在したメデジンの街並み。「ディープ・ティッシュー・マッサージ」(深部組織マッサージ)がいま人気だ

ペルーで揉まれる

ここでペルーのマッサージ事情に触れておく。 

インカ文明、マチュピチュ、ナスカの地上絵などミステリアスなイメージがあるペルー。しかし意外なことに、リマには「スーパー銭湯」が点在している。ペルーではこれを「スパ」とか「サウナ」と呼ぶ。客の大半はペルー人のおじさんたちだ。 

スパとは要は、日本各地によくある、サウナ・水風呂・シャワーがセットになった施設(温かいお湯の浴槽はない)で、マッサージもできる。ペルー時代の私にとって最も楽しみだったのは湯上りのビール、ではなくて「サウナ後のマッサージ」だった。30分のマッサージ含めて130ソル(約5000円)と手ごろな価格だ。 

ここでのマッサージはとくに特徴なし。ふつうのオイルマッサージだった。 

ベッドの高さが違った 

日本を代表するマッサージと言えば指圧だ。

日本にいたとき私はかつて、月1回のペースでスーパー銭湯に通っていた。湯上りに受けるのは指圧だ。 

日本独自のマッサージである指圧は、伝統中医学の経絡経穴(いわゆるツボ)に沿って、指や手のひら、肘で一点一点ゆっくり丁寧に刺激を与えるもの。マッサージの受け手は副交感神経の働きが活性化されて、深くリラックスできる。マッサージ師自身の体重を床に向かってツボに乗せる必要があるため、ベッドの高さは30センチほどが定番だ。

オイルマッサージの場合、手のストロークはリズミカルで横の動きが中心となるためベッドの高さは60センチほどが普通だ。 

つまり、日本と、ペルーやコロンビアのベッドの高さは30センチメートルほど差がある。たかが30センチと思うかもしれない。私はリマの病院で時折、患者にマッサージをする機会もあったが、非常にやりにくかった。ベッドが高すぎて垂直方向に体重がかけられないのだから、翼をもがれた鳥のようなものだ。 

肩こりとれて視界くっきり 

話をコロンビアのディープ・ティッシュー・マッサージに戻そう。

終わった直後は、筋肉が緩まった感じがあまりしなくて、正直、私が専門とする指圧の方が良いと思った。

ところがマッサージの翌朝、目覚めてみるとやたら目覚めがいい。途上国に特化した非営利メディア「ganas」が主催する「Global Media Camp」に参加して、取材・執筆の日々が続き精神的にも肉体的にも疲労困憊だった私。気になっていた肩こりや腰痛がなんときれいに消えて、なにかエネルギーが補充されて気持ちが充実している。肩こりがなくなると、メデジンの美男美女が今まで以上にはっきりくっきり見える。まったく予想外の結果だ。 

恐るべしコロンビアのマッサージ。明日は最終日。時間がとれそうならもう一度受けに行こうか。 

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