資産1300万円超! 掘っ立て小屋の「豚料理屋」で財を成した46歳がベナンの田舎にいた

いつも大繁盛の店内(ベナン南西部のトタ村)。ロドリグ・アブラさん(左から2人目)、2人の妻、3人のスタッフの6人で店を切り盛りする

レシピ開発に2年

アブラさんはもともと大工だった。1カ月の稼ぎは20万CFAフラン(約4万8800円)。働きながら貯めた30万CFAフラン(約7万3270円)を元手に「ロドリグの良い店」をオープンさせたのは2001年。23歳のときだ。

「ベナンでは転職して収入を上げるのは一般的。飲食への転職は特に大変ではなかった。むしろ大工のころのほうが大変だった。(豚肉料理屋はファミリービジネスだから)家族の助けも借りられる」(アブラさん)

少しでも店を繁盛させようと、アブラさんは豚肉をよりおいしくさせる味付けにこだわる。「レシピは秘密。試行錯誤していまのレシピにたどり着くまで2年かかったよ」(アブラさん)。「ロドリグの良い店」では豚肉に調味料を付けてから揚げる。そうすると味が良く染み込む。他の店は焼いてから調味料を付けるという。

「ロドリグの良い店」の1カ月の利益は35万CFAフラン(約8万5400円)にのぼる。

100ヘクタールの大地主

アブラさんは実はトタ村屈指の資産家だ。人気の豚肉屋を経営して23年。コツコツと積み立てた貯金は400万CFAフラン(約100万円)。これ以外にも、15年前からトタ村で土地を買い始め、いまでは100ヘクタール(ディズニーランドとディズニーシーを足した面積とほぼ同じ)を持っているという。

さらに家も4軒所有する。1軒は自分の家族で住む。他の3軒は貸しており、うち1軒は首都に近いアトランティック県の県都アラダにある。近いうちにもう1軒建てる予定だという。

「資産はすべて合わせて5400万CFAフラン(約1314万円)ぐらい。(2号店の出店予定や事業の拡大など)今後の予定は特にないかな。もう十分だよ」。莫大な富を得たアブラさんは幸せそうに語った。

豚肉を店内で豪快にさばくロドリグ・アブラさん

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