兵役拒否するイスラエルの若者がいた! 「国への反抗ではない。人間らしく生きるためだ」

兵役拒否を宣言したイスラエルの若者らが参加したデモのようす

親子で考え分かれる

川上さんは「兵役を拒否できるとは普通のイスラエル人は考えていない」と説明する。兵役を拒否するには決められた召集日に軍の施設に行き、拒否を告げる。拒否すると国軍に収監されるという。

イスラエル側で川上さんは、兵役拒否を訴える若者が参加する集会を取材した。そこでは6月に高校を卒業した3人の男性が登壇。全員が8月に国軍に召集されるが、徴兵を拒否するとのことだ。

うちひとりの男性の家族は、パレスチナ人が住む場所をイスラエルが占領することに正統性があると考えているという。この考えに納得できない男性は兵役拒否を決断。また別の男性はガザの虐殺の事実を知って拒否を決めた。「これは普通の感覚だ。特別なことではない」と語る。

川上さんは最後に「イスラエルで情報が統制されるなか、イスラエル人がいかに人間らしく生きていけるか、に目を向ける必要がある」と話した。

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