
人助けが幸せの秘訣
クラベシ氏は「寄進されたお金、動物、モノを自分のために使わない」と断言する。村で必要なものに充てるのだ。例えば、村で開くブードゥーの儀式で使う手持ちの鐘が壊れたら寄進されたお金で買い、太鼓が壊れたら寄進された動物から採れる皮で直す。肉が寄進されれば、一部を神に捧げたあと、残りは食べ物に困っている村人に分け与える。
クラベシ氏は物質的な豊かさを求めない。「食べることができる、それだけで十分だ」
クラベシ氏によると、幸せをもたらすのはお金ではない。互いに助け合うことで日々の生活に困ることなく暮らせる。畑仕事を手伝う、家造りを手伝うなど、誰かを助けたら、次は自分が助けてもらえる。また人助けをすることを通して幸せも感じられる。そうした助け合いで村は回っているという。

ドボ市の隣のジャコトメ市ケベフエ村のブードゥーのお祭り。手前の女性は手持ちの鐘を、左側の男性は太鼓を演奏する。女性が被る赤い布は「サパタ」を表す
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