エチオピア航空が4月20日(現地時間)から成田空港に就航する。エチオピアの首都アジスアベバと成田を、香港経由で週3回往復。日本とアフリカ大陸を結ぶ唯一の直行便となる。
アジスアベバは東アフリカ地域のハブ空港の1つ。そこを起点とするエチオピア航空は、アフリカ大陸49都市(2014年10月時点)への定期便を運航している。
今回の成田就航は、2014年10月の全日空とのコードシェア提携の合意を受けて実現。エチオピア航空のテウォルデ・ゲブレマリアム最高経営責任者(CEO)は、成田就航について次のようにコメントする。
「日本とアフリカを結ぶ直行便が誕生することで、人の移動、投資、貿易や観光がスムーズになり、両地域の関係の強化につながる」
成田就航を前に、機内誌「Selamta」(エチオピア公用語のアムハラ語で“あいさつ”)は3・4月号で日本特集を組んだ。表紙はずばり富士山で、「日本で出会う静寂」がテーマ。箱根、日光、鎌倉、伊豆諸島の新島や、東京都内でも緑に囲まれた場所があるとして明治神宮、井の頭公園、三鷹の森ジブリ美術館を紹介している。
1945年設立のエチオピア航空は、アフリカ最大のエアライン。2012年から3年連続でアフリカ航空協会による最優秀アフリカ航空賞を受賞したほか、2014年には、航空会社利用者の満足度調査による「パセンジャー・チョイス・アワード」でも、アフリカ最優秀賞に輝いた。2015年2月には、エア・トランスポート・ワールド(ATW)誌による第41回エアライン・インダストリー・アチーブメント・アワードの、ベスト・リージョナル・エアライン賞にも選ばれるなど、近年高い評価を受けている。
堅調な成長を続け、アフリカで最も収益率の高い航空会社となったエチオピア航空。2014年には年間600万人の搭乗者数を達成し、加えて顧客サービスや安全性の向上がこうした高い評価につながったようだ。