C&C内の風景。輸入品だけでなく国内産の商品も並ぶ
「このコンビニはセブンイレブンを参考にしているの」。ミャンマー・ヤンゴンで、独立系コンビニエンスストア「C&C」のオープンを控えるテイさんはそう言い切った。
ヤンゴンではシティ・マートといったコンビニチェーンが広く展開している。C&Cの経営者は、ミャンマー人姉妹3人。2年前に一度オープンしたが、入居していたビルが改修工事を余儀なくされたため、別の場所で新たにオープンすることになった。
新規オープンするコンビニでは、テイさんが香港やバンコクへ赴いた際に厳選した商品を輸入し、店頭に並べる計画。「長い時間をかけて選んだだけに、コンビニの売り上げは高くなるだろう」とテイさんは胸を張る。
店内の商品の品ぞろえやレイアウトといったコンセプトは、セブンイレブンだけでなく、シティ・マートなどから着想を得ている。品ぞろえは実際、クッキーなどのスナック菓子や、洗濯用洗剤、医薬品といった生活必需品など、日本で見かけるコンビニにも劣らない。ヤンゴンでは家族経営のコンビニでも、こうした先進国のモデルを採用する。
品数や店のレイアウトに着目すると、麺類や、コーヒーや紅茶といった飲み物が目立つ。このなかには輸入品だけでなく、ミャンマー原産のコーヒーやエナジードリンクも多く含まれる。テイさんの店で従業員として働くミョーさんによれば、ミャンマーではコーヒーや紅茶が好まれているからだ。
2011年の民主化と経済改革とともに、ミャンマーの小売業に西欧化の波が到来した。その過程で生まれたミャンマーのコンビニは、今後どのようなモデルへと変っていくのだろうか。