大和証券グループ本社、ADB発行の「ウォーター・ボンド」を販売開始
このたび大和証券グループは、アジア・太平洋地域における水関連事業に活用するためにアジア開発銀行(以下、「ADB」という。)が8月26日に発行する『ウォーター・ボンド』の販売を行うこととなりましたので、その概要についてお知らせいたします。
ADBでは、統合的な水資源管理に向けたビジョンを「Water for All(すべての人々に水を)」として政策にとりまとめ、また、水問題に対処するための資金需要が国際的に高まっていることを受けて、「ウォーター・ファイナンシング・プログラム(水融資プログラム)」を策定しています。
2006年以降の9年間で、「ウォーター・ファイナンシング・プログラム」は、安全な飲み水・衛生施設の改善、灌漑・排水の効率化と生産性向上、洪水リスクの軽減など、高い成果をあげました。2015年から2017年にかけて、ADBの水関連事業への新規投融資総額は90億米ドル程度と見込まれています。
ADBは2010年4月、初のウォーター・ボンドを日本の投資家を対象に発行し、6億3,800万米ドル相当を調達しました。ADBはこれまでに、総額14億米ドルを超えるウォーター・ボンドを発行しています。今回の起債にあたっては、大和証券株式会社が売出しを行い、日本の個人投資家および法人投資家に販売いたします。ADBでは、本債券発行による資金調達額と少なくとも同額を、アジア・太平洋地域の加盟途上国における水関連事業に拠出する予定です。なお、当該目的に調達資金と同額を全額充当できない場合は、ADBは残額をADB協定に則った通常の業務へ活用予定です。
水に関する問題は多様な側面を持っており、経済成長の大きな阻害要因にもなっています。日本の投資家は、ADBが発行するウォーター・ボンドへの投資を通じて、アジア・太平洋地域における水関連事業を支援することが可能となり、ひいては貧困削減に貢献するといえます。
大和証券グループでは、社会的課題を投資により解決することを目指すインパクト・インベストメントを積極的に手掛けており、ウォーター・ボンドの販売はその取組みのひとつです。
大和証券グループ:http://www.daiwa-grp.jp/data/attach/1713_60_150810a.pdf