JICA、官民共同の「栄養改善事業支援プラットフォーム」設立にむけ、作業グループを発足:国際展開を進める日本企業と連携し、開発途上国の栄養問題に貢献
独立行政法人国際協力機構(JICA)と一般財団法人食品産業センター(JFIA)は、2015年10月1日、官民共同の「栄養改善事業支援プラットフォーム」を設立することを目指し、準備作業グループを発足しました。
日本政府は、2013年に英国政府のイニシアティブで作成された「Global Nutrition for Growth Compact」において、栄養改善に向けた官民連携パートナーシップを先導することを約束し、また同国やブラジルとの間で、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けて世界的な栄養改善の取組みを強化することを確認しました。日本はかつての栄養不良の時代を、学校給食や栄養教育などの優れた政策により乗り越えてきた歴史があります。また近年の過剰栄養からくる生活習慣病対策も含めて、栄養改善に関する知見を官民で持ちつつあります。
2014年7月に閣議決定された健康・医療戦略においても、「新興国・途上国を含む各国の栄養改善のため、官民連携を通じた包括的ビジネスを含む事業の国際展開を進める」方針を表明し、関係省庁や団体等も交え、栄養改善に資する事業に取り組んできた企業と共同で、事業の国際展開を支援する仕組みの検討を進めています。
今回発足した作業グループでは、JICA とJFIAが事務局を務め、栄養改善事業に関心のある食品企業等からも参加を得て、本プラットフォームで取り扱う具体的な内容と方法を検討する予定です。また政府からは、内閣官房健康・医療戦略室、外務省、農林水産省ほか関係府省等がオブザーバーとして参加します。
本プラットフォームでは、これまで日本が官民で蓄積してきた知見を発信するとともに、栄養改善に資する優れた技術を持つ企業の国際展開を支援することにより、国際的な栄養不良問題を持続可能な形で解決することを目指します。