2015-07-15

UNDPとパナソニック社、エボラの被害を受けた コミュニティに対する支援強化

国連開発計画(UNDP)と日本の大手総合エレクトロニクスメーカー、パナソニック株式会社は、エボラで最も深刻な影響を受けた3か国に対する支援の第2弾として、3000個を超えるソーラー・ランタンを配布しました。

パナソニック社から寄贈を受けたソーラー・ランタンは、各コミュニティからのニーズに基づいて、7月第2週目から配布されました。エボラによる影響を受けたコミュニティでは、ソーラー・ランタンが唯一の光源である世帯が多くあります。UNDPのプロジェクトでは、エボラ感染により隔離されている世帯、回復途中の患者がいる世帯を主な配給対象としました。

アブドゥラエ・マール・ディエエUNDPアフリカ局長は「民間企業は現在、かつてないイノベーションと創造力で、私たちのエボラ対策を支援しています。エボラ感染者が出た3か国では、同社は長期にわたり持続し、極めて重要な基本的ニーズを満たしてくれることでしょう」と語りました。

パナソニック CSR・社会文化部の福田里香部長は「私たちの製品が、リベリア、ギニア、シエラレオネにおいて、エボラ危機からの復興を図るUNDPの活動に貢献することが出来て、大変嬉しく思います。エボラの影響を受けたすべての人々とコミュニティが、一日も早く健康を回復し、普通の生活に戻れることを願っています」と述べました。

ギニア南東部のフォレカリアでは、エボラ感染対策のために隔離され、生計に必要な資源がほとんどない世帯にランタンが配られました。UNDPはソーラー・ランタンとともに、米や食用油、魚、石鹸、塩素の配給も行いました。リベリアの首都があるモンセラード郡では、隔離対象の世帯に対しソーラー・ランタンと共に、南アフリカのNGO「ライフライン・エナジー」が製作した手巻き式ソーラー・ラジオも提供されています。

シエラレオネ沿岸の町グラフトンに住むウィズダム・カルグボ(24)さんは「従来の古いライトでは電池の入手が困難でした。パナソニックのランタンが来てからは、とても幸せを感じています。ランタンを囲み2、3人が座ることができ、勉強もしやすくなりました」と語りました。

民間セクターは、現地のパートナーと協力しながら、早期復興に向けた支援を本格化させており、コミュニティの直ちに恩恵をもたらすだけでなく、感染が収束した後も長く役に立てる設備を寄付したり、サービスを提供したりしています。

http://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/presscenter/pressreleases/2015/07/15/ebola.html#