2015-06-29

WFP、エジプト 学校給食で児童労働をなくそう

国連WFPはエジプトにおいて、子どもたち、特に女子児童の初等教育への就学率を高め、児童労働を食い止めるため、学校給食を提供しています。

国連WFPがエジプトで取り組む学校給食プロジェクトでは、これまで働いていた、もしくは働きに出される寸前だった10万人の子どもたちに対して栄養強化スナックと家に持ち帰れる食糧を提供しています。

この取り組みは、栄養不足や、低迷する初等教育就学率、そして児童労働という、エジプトの貧しい子どもを取り巻く重大な課題解決につながっています。

首都カイロの南に位置するベニ・スエフにあるコミュニティー・スクール(地方に設立された非正規の学校)を訪ねました。エジプトの中でも特に貧しい地域にある学校です。

国連WFPのエジプト代表であるルブナ・アラマンは学校の視察を終え、「今日私たちが出会った子どもたちは自らの人生をより良い方へと変えようとしていました。このような活動を通して、国連WFPは子どもたちの素朴な夢を叶えたいと思っています。」と語りました。

この学校給食プロジェクトでは、生計を立てるために親が子どもたちを働かせることを防ぎ、子ども、特に女子児童を学校に送り出す動機づけとなるよう、学校給食を提供。さらに、80%以上の出席率を達成した子どもたちには、1カ月につき10kgの米と1Lの油を配布します。この米と油の支援は子どもたちが学校へ通うようになったことで生じる家計の損失を補う意味合いがあり、子どもたちの家族、最大40万人を対象に実施します。

毎日学校で提供されるナツメヤシのスナック・バーはビタミンやミネラルで栄養強化されており、子どもたちが1日に必要とする栄養の25%が含まれています。学校で食べるスナックが一日の最初の食事になる子どももおり、授業に集中する助けとなっています。

今後は、長期的な解決策として、子どもを働きに出す必要がなくなるよう、5万人の母親を対象に、現金収入を得るための研修の機会を提供する計画です。

http://ja.wfp.org/news/stories/15-21